建設業でも“ポジティブ・オフ”！！

建設業界では公共工事の工期が決められていることや、元請・下請がひとつの現場に携わるため、個人が楽しむ目的での有給休暇“ポジティブ・オフ”の取得は難しいと考えられています。しかし、病気や忌引きなどでやむを得ず休暇が取れるのであれば、仕事の調整は可能であるという考えのもと、通常の有給休暇に加え、半日有給や時間有給など、従業員が積極的に活用できるような仕組みづくりを行っています。当初、余暇を楽しむための有給休暇取得にためらいを感じていたベテランの職人さんも、現在ではゴルフや旅行を楽しむため、または地域に貢献するために、日々の業務の効率化に努めており、会社全体で仕事とプライベートのバランスを意識した働き方をすることができるようになっています。このように、休む風土が生まれた今、有給休暇とは別に５日間の「リフレッシュ休暇制度」も新設しました。また、若手社員も増えたので、男性の育児休暇を欠勤ではなく有給休暇として認めることにしました。従業員の生活環境や年齢構成などに合わせて、柔軟に対応していくことが重要だと考えます。

従業員の資格取得をバックアップ！

資格取得のための講習は、業務終了後または公休日を利用して受講してもらっており、それに伴う手当も残業手当や休日出勤手当として支給しています。その他、資格取得に必要な費用もすべて会社で負担しています。
また、数年前から給与体系の“見える化”を図り、資格の種類によって反映される賃金を明確に示すことで、従業員の資格取得へのモチベーションアップにつながっています。

助成金の有効活用による快適な職場環境づくり

国や県の助成金、また日本フルハップの「職場の安全を確保するための助成」「快適な職場づくりのための助成」など、さまざまな助成金を活用し、また前向きな経費削減を図りました。それによって生まれた財源は従業員が仕事に集中できる環境づくりのために活用しています。現場で安全に作業するために欠かせない安全靴や、暑さ対策として空調服を希望者に支給しています。また、夏場はスポーツドリンクを冷蔵・冷凍したものを毎日提供しています。これらの支援は、会社からの真心として従業員に伝わり、精神的なストレスの軽減につながっています。“従業員の意識へ働きかける取り組み”が良好な人間関係を構築する手助けになっています。今では従業員からさまざまな要望も耳にすることができ、“生の声”をカタチにしやすい環境が整ってきたと感じています。また、２０１９年度には山口県の「やまぐち女性の活躍推進事業者」の認定を受け、女性が働きやすい職場環境整備のための補助金「女性活躍促進施設整備補助金」を活用し、女性更衣室を整備しました。

女性技術者が活躍できる環境づくり

２０２０年春に初の女性技術者を採用しました。現場技術者として女性を採用するきっかけとなったのは高校生の職場体験受け入れです。実際に自分の目で見てもらい、触れてもらうことで、現場での仕事や人の雰囲気を感じてもらうことができ、この業界で働きたいと確信を持ってもらえたようです。現在は２級土木施工管理技士の資格取得に向け、実務経験を積んでいる段階ですが、ICTを活用した測量に携わってもらうなど、新鮮さも取り入れながらモチベーションアップにつなげています。本人の希望もあり、仕事内容に制限は設けていませんが、作業服や空調服などのチョイスはさすがです！女性らしいもの選んで現場を華やかにしてくれています。